本気だす ななめ上ゆく できあがり
ちなみに季語はありません。
お風呂入っているとき、ふと思い出した。
仕事していたときに、これをこうしてああしてと、指示書を見せ、身振り手振りで示し、熱心に説明をしたが、できあがったものは私の指示とは全く違うものになっていた。
かつての私ならむかついてあきらかに不機嫌な顔をして、自分でバンバンやり直した。
でももう昔の私とは違って、結局、①私の説明が不十分だった ②相手が理解しているかどうか気づく時間をとらなかった で、自分がダメだったと思うようになった。
あまりの忙しさに、説明する時間を惜しんで仕事を放り投げるように渡すってことが、または渡されるってことが組織においてどんなに多いか。介す人が増えるほどに、伝言ゲームではないけど、精度が落ちるのは当然だが、昔の私はただアタマにきて、何も聞く気もやる気も責任感もないんだねと勝手に相手のせいにしてた。
でも人間関係のいろんなものにさらされているうちに、考え方が変わっていった。いや、おかげで自分の考え方に幅をもたせてもらえたし、人間力の勉強になったと思う。
世の中にはいろんな人がいる。アタマではわかっていたけど、ホントにホントにいろんな人がいて、それぞれの考え方があって、性格があって、同じことへの反応もみんな違って、時には自分の「常識」を超えてくるときもある。当たり前のことだけど、ホントの意味では気づいてなかった。
だから仕事の指示ひとつにしたって、自分と同じイメージであるはずもなく、当然違うのを、なんとか近づける作業をしているわけだ。んなもんで、もうまったく腹もたたず、私のいまいちな説明でもなんとかしようと、いつものふーんて感じからは、かなり本気だして本人なりにがんばってくれたんだろうなあ なんて思ってた。で、まずは感謝を伝え、手直しは控えめに、ちゃんと本人に理由を説明してお願いした。
今となってはしみじみと(笑)私ってバカだったなあ・・・と、さも今の自分がすごいかのように上から目線で、風呂でのぼせながら昔の自分を思うのであった。